冷たいものを飲んで歯がしみると、虫歯かなと思ってしまいますよね。でも、歯に穴が開いていたり、黒くもなっていないのに、虫歯のようにしみてしまうことがあります。それは知覚過敏かもしれません。
広辞苑で調べてみました。
【知覚過敏】歯頚部に冷たいものや熱いものがさわった時に、容易に痛みを感じる症状。象牙質知覚過敏症。
広辞苑、スゴイですね!きちんと説明されています。
歯頚部というのは、歯と歯茎の境目あたりを言います。正確に言うと歯は歯冠と言われる通常見えている頭の部分と、歯根と言われる歯茎(歯槽骨と言われる顎の骨)で隠れている根の部分に分かれ、その歯冠と歯根の間が歯頚部です。
歯冠というのは硬いエナメル質という層で覆われていますので、何も感じません。エナメル質が虫歯等で欠けたり、歯茎が歯根方向に下がってしまうと歯根が露出し、冷たいものでしみたりしてくるのです。
虫歯で歯が欠けてしまうことは分かると思いますが、なぜ歯茎が歯根方向に下がってしまうのでしょうか?
原因は以下のようにあげられます。
- 歯周病によるもの
- 過度のブラッシング圧によるもの
- 噛み締めによるもの
- 矯正治療によるもの 等々
そうなんです。ここでも噛み締めが原因になっていることもあるのです!
歯根が露出していても、しみないことがあります。これは歯の防御反応の一つで、刺激があるところの歯髄(神経のあるところ)は、その刺激を受けないようにするため、小さくなる(縮こまる)傾向があります。噛み締めなどで歯に負荷がかかると刺激が伝わりやすくなりますが、負荷がかからなくなると刺激が伝わりにくくなるため、しみることが治まってくることがあります。
虫歯で穴が開いていたり、黒くなっているのでもないのに、歯がしみる場合は噛み締めているのかもしれません。気を付けてみてください!